こんにちは。行政書士試験対策専門スクール ステップアップファースト 代表の清水一嵩です。

 

行政書士通学講座(個別指導)の受講者から、次のような質問をいただきました。

「「時」と「とき」は、どう使い分けているのでしょうか?」

 

そこで、今回は「時・ときの使い分け」について解説していきます。

 

「時」と「とき」はどちらも、「とき」と読む法律用語ですが、漢字の場合と、ひらがなの場合では、意味が変わります。

 

漢字の「時」の場合は、「時点」という意味になります。

一方、ひらがなの「とき」の場合は、「場合」という意味になります。

 

時・ときの両方が、行政手続法18条1項に使われているので、この条文を題材にして、時・ときの使い分けを見ていきます。

 

行政手続法18条1項

当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人(以下この条及び第24条第3項において「当事者等」という。)は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。この場合において、行政庁は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

 

行政手続法18条1項は、文書の閲覧権についての条文ですが、「聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間」「第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるとき」と、時・ときの両方が使われています。

 

まずは、「時」について見ていきます。

「聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間」は、「聴聞の通知があった時点から、聴聞が終わる時点までの間」という意味になります。

 

次に「とき」について見ていきます。

「第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるとき」は、「第三者の利益を害する場合、正当な理由がある場合」という意味になります。

 

このように、時点の意味で使う際は「時」を、場合の意味で使う際は「とき」を使って、使い分けがされています。

 

それでは、ひとつ問題を出します。

次の空欄【  】には、「時」「とき」のどちらが入るでしょうか。

 

行政不服審査法51条1項

裁決は、審査請求人(当該審査請求が処分の相手方以外の者のしたものである場合における第46条第1項及び第47条の規定による裁決にあっては、審査請求人及び処分の相手方)に送達された【  】に、その効力を生ずる。

 

正解は、行政不服審査法51条1項の条文をご確認ください。

 

今回は、時・ときの使い分けについてお話をさせていただきました。

いつも本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

ステップアップファーストは、行政書士試験に合格するために、受講者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの試験対策を行う「個別指導」にこだわった行政書士試験対策専門スクールとして、10年間で多数の合格者を送り出してきました。

 

ステップアップファーストの行政書士試験対策講座はすべて個別指導です。

通学講座はもちろん、通信講座でも個別に指導を受けられます。

通学講座は、山梨県外からの受講も大歓迎です。通信講座は全国対応しています。

≫「行政書士試験に合格するために何をどう勉強すればいいのか迷っている」という方へ。行政書士通学講座(個別指導)のご案内